インテリジェンスなサッカーをするには「知る」技術が必要だ
サッカーがうまくなりたいと思ったとき、キックやコントロールといった技術的な要素が思い浮かぶでしょう。しかし、集団スポーツであり、複数の要素が変化し続けるサッカーにおいて、ベースとなる「知る」技術(習慣)を身につけなければ、チームをうまく機能させるためのインテリジェンスは生まれません。

選手の頭の中で起こっている
「認知」のしくみ
知る技術は「認知」として、サッカー先進国ではジュニア世代からすでにトレーニングされています。認知とは①観察(観る)②分析(調べる)③判断(決める)の一連の総称です。トップレベルの選手になれば、味方・相手・ボール・ゴール・スペースなどを観察しながら、観察したものがどうなっているか分析して、分析した結果から一番適切なプレーを判断し、実際のアクション(パスやドリブルなど)を行います。指導者が選手に「みろ」と伝えても、「考えろ」と伝えても、選手が何を観てどのように考えればよいかを、理解していることが前提となり、認知のベースがなければ選手にとって指導者の言葉は理解に苦しむものとなってしまいます。

正解はないが正解を出さなければサッカーは成立しない
「サッカーを教える」という概念に、抵抗を感じた指導者がいるかも知れません。「サッカーには『これが正解』というものが存在せず、だからこそ楽しい。選手にサッカーを教えるのは、選手から自主性や創造性を奪ってしまうから」、そう思う人もいるでしょう。ただ、自主性や創造性を考えたときに、「0(ゼロ)」から何かをつくりあげることはできないのも確かです。SOCCER BRAINは0から1にするためのアプリケーションです。プレーしているときではイメージしにくい俯瞰の状態で、さまざまなシチュエーションを再現しています。アニメーションの動きをそのままピッチで再現しようとするのではなく、「こう動いてみよう」と正解を出すための「1」がSOCCER BRAINです。

SOCCER BRAINにでてくる
「Good」「NG」アニメーションの捉え方
SOCCER BRAINは2つのアニメーションから「Good」だと思うプレーを選択するサッカーのインテリジェンスをトレーニングするアプリです。選択に対して「Good」と「NG」の解説文と解説アニメーションが流れます。サッカーには無数の不確定要素がありますので、「Good」と「NG」に対しての意見は、ユーザーの数だけあると思います。しかし、このアプリケーションは、①認知のベースとなる「1」を持ってもらうこと、②アニメーションが指導者同士やチームメイトがサッカーについて語る材料になることを目的として生まれました。選手がピッチに広がるたくさんの要素を、素早く正確に認知して、能動的にプレーする。つまり選手自身が「これでいける」と思うプレーを出し続けられるためのトレーニングツールとして、SOCCER BRAINは存在しています。
